横断歩道では車は止まろう    5/1  51才
  
ただの横断歩道では車は止まってくれない、とお怒りの投稿人。私もそれは常日頃から
    思っていたことなので「もっと言ってー!」という感じなのだが、後半に

     「なんとパトカーが通りかかって、ものの見事に手前で止まってもらえまし
    た。やっぱり横断歩道では車は止まるんだ、さすが警察と感心しながら
    渡らせてもらいました

    これほどの感動があるだろうか。てか、「やっぱり横断歩道では車は止まるんだ」と思っているくせ
    にこの感激ぶり。だって・・・当然、でしょ?渡らせてもらう、じゃなくって渡ればいいじゃん、フツー
    に。
    ま、確かに私も横断歩道で待ってて今まで止まってくれたのはパトカーくらいなんだけどそこまで
    は思わんぞ。「じゃろ〜?」(注・そうでしょう?の意の岡山弁)って思いながらパトカーに向かって
    人差し指をくるくる回したくなるけど。

    長男のメール  うれしい便り   5/1  42才
  
この春、一人暮しを始めた長男(18才)から時々メールが入ってくるという。
     そのメールのやりとりが短い投稿文の中に書かれているが、

      「明日バイト何時から?」
     「昼」

    いいなあ。「昼」。ただそれだけ。届いたメールをクリックしたらただ「昼」。そのうち「別に」とか
      「・・・・・」とかだけ書かれたメールが来そうだな。それはないか。


     <オマケ>
     ローカルニュースでの記事。
      
女性事務員(26才)を脅迫した男(内装業・53才)を逮捕したという。内容
     は、午前10時頃、某会社事務所内で女性に「写真を撮らせてほしい」と言
     ったが断られたことに腹をたて、「とりたいものがもう一つある」と言ってバッ
     グから出したモデルガンを女性につきつけ、「命をとりたい」などと脅迫した
     らしい。

     脅迫のセリフがいいな。なかなかこんなこと言おうと思ってもいえない。そういう機会でもあれば
     ぜひ言ってみたい。(ウソ)
    しかしこのオヤジ、状況から察するに事務所に仕事で出入りしてて、ついよこしまな考えを起こし
    ちゃったんだろうな。朝っぱらから。しかも事務所の中で。


    大切にしたい双子の「 存在」   5/3  高2
  
書き出しを紹介したい。

     「私の将来の目標は双子の妹と長生きをすることです」

    高2にしてすでに明確なビジョン。きんさんぎんさん。目指すか・・・。 

     マナー守って楽しいGWに    5/3  21才 
     車の渋滞中に、窓から外に目を移したとき、ある「ぼやき」が投稿人の耳に飛び込んできたと
      いう。 

    「ちょっと見てくださいよ、どう思います?新緑の季節、僕たちは両手いっぱ
    い若葉を広げて背伸びしたい。花だって咲かせたい。そんな季節がやっと
    来たんです。なのにね、人間ときたら空き缶でしょ、ペットボトルでしょ、それ
    にたばこの吸殻。(中略)でも僕たちにも義務がありますからね。排気ガスで
    汚れた空気をきれいに、そして道ゆく人々に緑の安らぎを与えること(以下略)

    発想はいいと思うのだ。木々のボヤき。しかし長すぎる。投稿文の9割がぼやきになっていて、
     しかも殆どまくしたてている。この場合、思い切って文章を削った方が分かりやすいだろう。

   例「いやだなあ。僕らの周りに投げ捨てられた空き缶やたばこ。この前なんか
   スニーカーまで・・・。僕らだってのびのびと若葉を広げたいのに・・・」そしてま
   た、こんな声も。「僕らがここに立っているのは、排気ガスで汚れた空気をキレ
   イに、人々に緑の安らぎを与えるためなんだ。でももう限界だ・・・」

    めちゃめちゃ短くなったが、まあこんなとこかな。

     特許の申請を単純、安く    5/3  44才
  
この投稿人、1年ほど前に「画期的な枕」を考案したらしく、実用新案特許の申請をしたという。
     その際、弁理士に依頼し、登録料などで30万ほどの費用がかかったとのこと。そのことで

  「  もっと発明発見に関しての申請を単純に、安い費用でできるようにしてほ
     しい」
      これは分かる。では次、

     「そして、その内容を政府が認めたのなら、褒賞を出したらいかがでしょ
    う」

     ってアナタ。「これによって人類の文化に貢献する新しい発明がもっと多く発
     案されるのでは」

     ともっともらしく書かれているが、個人的希望を一緒くたにしないでもらいたい。おそらくそういう
     仕組みにしたとしても発明するヒトは限られている。発明好きは褒賞があろうがなかろうがやるに
     違いないのだ。
      ちなみにこの枕、めでたく特許はとれたらしいがいまだに何の問い合わせもないらしい。
     それを頭に入れて読めば、この投稿は半ば諦めと焦りから書かれているとも思われる。
      しかし、「枕」。自分で言う「画期的」。ぜひ、見たい。

     仲間はずれされ つらい思いする  5/6  小6
  
この投稿人、小学校5年の時から仲がよかった二人の友人と6年生になって別のクラスになり、
    最初のうちはクラスが離れても時々遊んでいたという。しかし、最近になって自分が誘っても断ら
    れるようになり、二人が行くと聞いたお祭りにも誘われないので自分から誘ってみたら「用がある」
    と言ってウソをつかれ、本当に辛かった、という。

     それは辛いだろう。今まで仲が良かった友人にそんな風にされたら。しかし、「本当につらかっ
    た」のアトの最後の文章で

     「だから、友よ!これを見て私がどれだけ、つらかったか分かったらゆる
     すけど!!

    うーん。問題はそこにないと思うんだなあ。相手は辛いの分かってやってると思うから。じゃあ、
    何で仲間はずれにするのか?それはやっぱり、相手とちゃんと話しないと分からないだろうな。
    話しても解決できるかどうかわかんないけど。少なくとも、新聞の投稿欄に呼びかけるよりは意味
    あると思う。てか、この投稿が相手の神経を逆なですることにならないか?それと、いらん世話か
    も知れないが6年生にしては投稿文に漢字が少なすぎ。漢字好きの私としてはもう少しがんばっ
    て使って欲しい。

     相手の親切に電話か礼状を  5/9  会社員
  
高校を卒業し、友人と二人で学校に行くと、教えてもらっていた先生が転勤になっていたこと
    を知りその先生の家を訪ねたとのこと。あいにく先生は留守で「気持ちだけ渡して下さい」と家の
    人に渡して(何を渡したのか書かれてないが)帰ったという。しかし、何日たっても先生からは連
    絡がなく、今まですごくよくしてもらっていただけにショックだった、のだそうだ。そしてその友人と

     「僕たちは人に親切にしてもらったり、これからお世話になったりしたら、
    必ず電話を入れるか、礼状を書こうと話した。(中略)ちょっとの時間でも
    作って相手の親切を無にしないようにと、すごく勉強になり、反省させら
    れた

    うん。いい勉強をしたね、君たち。しかし君らまで反省することはないぞ。ってか、もっと怒れ
    よ。アタシならその先生に電話するな。もしかしたら家族のヒトが忘れてるのかもしれないし。
    こういうことでもんもんと思い悩むのは苦手だし。その「勉強」をするのはそれからでしょ。
     余談だが、このタイトルを入力した時、「礼状」と打って一番に出た変換が「令嬢」だったの
    でちょっとギョッとした。「相手の親切に電話か令嬢を」。いいよな、そっちのが。投稿人、
    オトコだし。

     身も心も健康 ゲートボール  5/11  66才
  
最後の1文。

     「皆さんもゲートボールをして頭を使い、身体を動かしてみませんか。
   今度の練習を楽しみにしています。」

    この文章をどう理解したらいいのか。起き抜けのアタマではうまく消化できず、用事をしながら
    ずっと考えていた。一旦、「皆さん」と呼びかけておいて急に自分の感想になっている。
     「今度の練習」で「皆さん」が参加してくれることを楽しみにしているのか、ただ単に練習が
    楽しいのか。これは恐らく後者だろう。だとしたらこの2つの文はどうつなげるのが正しいのか。
    考えた。考えた。そして数時間後、突如思いついた。
     そうだ。この文章、順番を逆にした方がいいのだ。
    
     
「今度の練習を楽しみにしています。皆さんもゲートボールをして頭を使
   い、身体を動かしてみませんか。」

     そうだそうだ。やった!妙な充実感が漂う。こういう時の酒はうまい。飲めないけど。しかも今、
    昼。もうすぐ幼稚園に行かなければならない。かーちゃんが昼間から酒の匂いをぷんぷんさせ
    てたんじゃマズイだろう。ヘンな鼻歌歌ったりなんかして。だから飲めないんだって。

     ペンフレンドへ 今後はメールを   5/12  61才
  
この見出しを見れば、誰もがタイトル通りのことを思うだろう。61才のPC奮闘記。しかし内容は
    文通相手が高齢の姑の介護をがんばっている姿を投稿している。ただラストに、

     「二人とも退職した身、これから彼女に熱いメールを送ろうと思う」

    これか。このタイトルがついた理由は。投稿人の書く「メール」はこの場合手紙を指しているよう
    な気がするんだが、どうか。年齢で判断するのは失礼だが、もしもEメールのことなら、61才のご
    本人が書くならば「ウチにも最近はIT革命の波が押し寄せ」とか一言でもPCについて触れてい
    てもいいと思う。もっと深読みをすれば、熱い「エール」と手紙を意味する「メール」とかけているよ
    うにも思える。
     このタイトルをつけた人はこの投稿を読んでEメールと理解したのか?それとも流し読み作業で
    最初と最後の文章を読んだだけでPC奮闘記と思ったのか。投稿人がこのタイトルを読んでどう思
    うだろう。字面だけを見たら間違いではないから気づかないかも知れない。しかし、子供にツッコま
    れるのは間違いないな。抗議の電話まではしないと思うけど。

     自然保護のためケナフ育てたい   5/12  41才
  
ケナフ・・・聞いたことがあるが、詳しくは知らない。それが生き物なのか植物なのか、少なくとも
     私は知らない。とりあえず、この投稿を紹介したい。()は私の感想である。

     「私がケナフを知ったのは今年のこと。子供たちの手によってケナフを楽しん
   でいる様子が
(ケナフって楽しむもの?)今でも心に残っています。それから、ケナフ
   という名前が常に頭にあるせいか、ラジオからケナフのことが流れると
(ケナフって
    曲?アーティスト?)
ボリュームを大きくして聞いてしまいます。(中略)一度もその
   存在を見ることはありませんが
(貴重なモノか?)自分の手で育て、(生き物か?植物
    ??)
そして(中略)我が家の周りも以前に比べ、ホタルの数も減り(もしかして虫?
    )
少しずつ自然がなくなっています。」

     最後まであと数行、というところだが今のところよく分からない。しかし投稿人は分かっているようで
    ある。どうもケナフに夢中になりすぎて、肝心なところを飛ばしてしまっているのだ。そして、ラス
    ト。

    「ケナフの、どこにあるか教えて欲しいです」

    種かあ〜っ。それを早く言ってくれ。それに、投稿文の中に

    「ケナフのこと、もっともっと知りたいです。」

    ともあるが、それはそのまま投稿人に返したい言葉だ。こっちが知りたい。分かったことがあれば
    逐一「ちまた」に報告するように。

     特許の世界ではヒット至難の業   5/12  70才
  
この投稿は、5/3の投稿「特許の申請を単純、安く」に対するアンサーである。
     特許の申請については出願の書類をPCで特許庁に送れるシステムもあるらしい。発明協会
    会員(そんなのがあるのか)なら、無料とのこと。そして、実用新案なら3年間の登録料で5万円
    程度、特許は出願のみで3万円余り、と詳しい。
     5/3の投稿人・44才が「弁理士に依頼し、登録料などで30万ほどの費用がかかった」ことを
    思えば、雲泥の差でもある。

     そして、褒賞制度はあるらしいが、やはり私の思った通り、

     「そんな制度があるなしに無関係で、大多数の発明家はよい発明の完成に
   懸命の努力をしている」
とも指摘している。この投稿人いわく、

     「特許の世界では「千三つ」との定説?があり、千の特許で三つヒットというや
   ゆと戒めの言葉である。」

    明快な答えを示した投稿だ。発明のことにもやけに詳しいが、もしかしてこの人も・・・と思わざるを
    えない。そして最後に、5/3の投稿人にエールまで送っている。うーん。素晴らしい。

     おいしく食べる基本は空腹です   5/13  63才
  
タイトル通り、陶芸家 魯山人の言葉を例にとり数日前に夕食を食べていて、それがあまりにも
     おいしかったためよく考えてみると、その日はおなかがすいていたことに気がついたらしい。

    「いつもは何か間食をしておなかが満ちていたのです。夜明けのコーヒーの
    おいしいことは感じていました。」

    ???なんなんだ、急に。なんでここで「夜明けのコーヒー」が引き合いに出されるのか分からな
    い。そもそも、夜明けのコーヒーとはなんだろう。私の中では男と女が一夜を過ごした後に飲むコー
    ヒーのことを連想するのだが、どうなんだ。そう考えると照れるな、63才。しかし、夜明けのコーヒー・
    ・・。うまいか?少なくとも私は飲む気にはならない。寝てるし。

  

  「  山吹の花」に思い出す道灌   5/15  71才
  
この投稿、最初から最後まで実に完成度の高い投稿文だった。本当は全文書き出したい気分
     だが、やめておく(苦笑)内容を簡単に言えば、「この花なあに」「山吹よ」という幼児と母親の
     会話を聞いて、数十年前に習った「山吹の花」という教材を思い出したと言う。
     この教材の内容は省くが、その「山吹の花」という話に含まれる、今の日本に忘れられたような
     情景と現在の日本を憂いて、最後にこの文で締めくくっている。

     「あの日のさわやかな朝、ヤマブキの花の中から一匹のアゲハチョウが天に
   向かって飛んでいった。ほんとに、ほんとに飛んでいった。」

    うまいなあ。余韻が残る。思わずいろいろと考えてしまった。
     しかし、子供に花の名前を聞かれて「山吹よ」なーんて答えてみたい。せいぜい「なんかなあ?
    分からん」としか答えられない。悲しい。

     美しい棚田を長く作って     5/15  85才
  
米が余り、若者がいなくなり、田が少なくなっているのを嘆いている。最近は棚田の景観を写真
    に撮りに来る人がいたり、全国棚田百選というものができて、棚田を作れば助成金が出るようにな
    ったらしい。そして、

     「助成金が出ても高齢者は若くはならないので」

    そりゃそうだ。このさりげないツッコミ。それでいてちょっと哀愁が漂っている。この世代の農家の
    人はこういう会話をしてるんだろうな。多分。

    

 

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